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特定非営利活動法人 シビルまちづくりステーション
旧称 ITステーション市民と建設

会報 第6号 東日本大震災の被災地救援・復興支援活動

第6号目次                                           

9、液状化対策プロジェクトの発足                 池 畑 輝 男

 平成23年3月11日14時46分宮城県三陸沖を震源とするマグネテュ―ド9の東北地方太平洋沖地震が発生し、主に東北3県(岩手、宮城、福島)及び関東2県(茨城、千葉)に甚大な被害を受けました。
 特に太平洋に面した沿岸地域は津波による人命、建物の流失、破壊及び防潮堤等の破壊による機能不全や上下水道等のライフラインの破壊及び漁業等の基幹産業の壊滅的被害を受けました。
 一方、地震による液状化現象により関東では、茨城、千葉県境を流れる利根川流域において旧河道跡に造成した住宅地及び河川堤防や東京湾岸エリアの千葉県千葉市から浦安市に至る海面埋め立てによる造成した住宅地等において、地盤の沈下や建物の沈下、傾倒及び道路の損傷・空洞化や河川堤防の沈下、亀裂等のインフラ被害、上下水道、電気・通信、ガス等のライフライン等が寸断されるなど市民生活に大きな影響を与える甚大な被害を受けました。
 このような甚大な地震災害に対し我々NPOとして、何かできる支援はないかとの意見から、新聞やメディアなどの被害状況を参考にするのでなく、心眼で直に被害状況を把握することが重要であると判断し、4月初旬に浦安市内他、7月に船橋市内を液状化被害調査実施し、5月に宮城県気仙沼市内、女川町の津波被害調査を実施しました。
    
     液状化現象による噴砂                  新浦安駅デッキエレベーター
   (千葉県浦安市:明海大学横空地)                (千葉県浦安市)
 
     液状化による建物の沈下と噴砂
    (千葉県船橋市:船橋海浜公園内)
そして、津波被害、液状化被害調査をした結果を踏まえて、被災地との関係で近郊における液状化被害における活動が可能であり、活動できる地域として東京湾岸エリアでの液状化被害に対して、取り組むことになり、「液状化対策取り組み企画(案)」を運営委員会に提案して、「液状化対策プロジェクト」を立ち上げることになりました。特に埋立地による液状化被害に対し広域的な視点で復興及び再液状化対策と新たな埋め立てによる土地造成に対する技術基準の法的明確化及び地震(液状化)ハザードマップ区域の対策等について、我々NPOとして貢献できる方策を見出し、安心安全なまちづくりを創出する意見交換を通じて、該当する地域自治体及び住民に対して液状化に対する啓蒙を行うことを目的に、10月19日当NPO会員の皆様に参加募集を呼びかけ、8人(会員6人、部外者2人)の賛同を得て12月17日初会議を行いました。
 今後、先述した目的に向かって、先ず液状化の起因と災害の把握を通して液状化についての共通認識を高め、既に報告されている液状化対策検討報告や専門的調査や解析、復興対策を参考に行政・コンサルタントにできない隙間施策を模索検討し、当NPOとして行政や住民に地震による液状化ハザードマップ地域の防災・減災及び宅地造成に対する認識が高められる活動を通して貢献できる支援ができればと考えます。
 会員の皆様には、液状化や宅地造成などについてのアイデアや提案をよろしくお願いいたします。

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